範馬 刃牙(はんま バキ)は板垣恵介の漫画作品『グラップラー刃牙』シリーズに登場する架空の人物。 同シリーズの主人公である。 名前は「範馬バキ」と表記されることもあり、前者は『グラップラー刃牙』『範馬刃牙』で、後者は『バキ』で使用されることが多い。 おびただしい量の落書き ジャック・ハンマーがイラスト付きでわかる! 「刃牙シリーズ」に登場するカナダ出身のピットファイター。 日に30時間の鍛錬という矛盾のみを条件に存在する肉体 10数年その拷問に耐え… ───俺は今ステロイドを超えた!勇次郎>範馬勇次郎の前に立つ! 範馬 刃牙(はんま バキ)は板垣恵介の漫画作品『グラップラー刃牙』シリーズに登場する架空の人物。同シリーズの主人公である。, 名前は「範馬バキ」と表記されることもあり、前者は『グラップラー刃牙』『範馬刃牙』で、後者は『バキ』で使用されることが多い。, 担当声優は菊池正美(テレビアニメ第1作)、山口勝平(OVA、PS2 バキ最強列伝、『チェインクロニクル』コラボ)、KENN(BeeTV デジタルコミック版)、島﨑信長(テレビアニメ第2作)。, 17歳の高校生ながら、世界中の格闘家が集まる地下闘技場のチャンピオンに君臨する。父親は、地上最強の生物と称される範馬勇次郎(詳細は後述)。母親は朱沢コンツェルンの総帥・朱沢江珠。異母兄にジャック・ハンマーがいる。, 外見は平凡な高校生だが、実際は幼少期からの常軌を逸したトレーニングと長年の実戦経験による、全身に無数の傷跡が刻まれた筋骨隆々の肉体を持つ。その力量ゆえに、高校や近場の不良と喧嘩をしては勝つのが当たり前であり、普通の人間でさえも、その威圧感だけで震え上がらせてしまう。そのため、1人暮らしをしている自宅は玄関上の屋根に「刃牙死ね」と書かれているのをはじめ、負けた不良達による恨みを込めた落書きが屋根や壁、さらには近所の道路の壁にまでびっしりと書き込まれている。, 当初においては、母を殺害した父への復讐が戦いの動機であった。しかしストーリーが進むにつれ、圧倒的な父の強さを誇りに思うと語るなど、以前と比べある程度は互いを認め合っている。一方その父に殺され、自分を顧みなかった母については、最後の最後で母親として命を懸けて自分を助けてくれたことから、「自分にとって母親の愛情は、あれだけで十分だった」と後に語っている。, 本作は登場人物が死傷することが珍しくないが、刃牙は誰一人殺していない。ただし、自身は戦いで相手の命を奪うことを必ずしも否定してはおらず、最凶死刑囚編では梢江を拉致したシコルスキーに、神の子激突編ではマホメド・アライJr.に対し、前者は怒り、後者は戦いに対する本気の覚悟から、殺害を念頭に置いて戦っているが、いずれも乱入を受ける形で殺害には至らなかった。, 刃牙は「地上最強」ではなく、父親を超えることのみを目標としている。勇次郎に対して「仮にあなたがこの世で1番弱い生き物だったとするなら、俺は2番目に弱い生き物でいい」と述べたことがある。また、自分以外の全てを見下す勇次郎と違って“大自然”に対しては尊敬の念を持ち、例え相手が小虫であってもその能力を高く評価し(ゴキブリに対してもその能力に敬意を払っている)、その動物の能力に近づくためのイメージトレーニングを行う。, キャラクターのモデルになっているのは総合格闘家の平直行[1]。ただし直接的なモデルではなく、平の試合の記事を読んで主人公の骨格が出来上がり、範馬刃牙というキャラクターの大きなヒントになった。それを分かりやすく「モデルにした」という言い方をしたと作者の板垣は語っている。なお板垣は平をモデルにしようとした時点では、まだ年収200万円程度の売れない漫画家であったため、試合を観戦する金銭的な余裕はなく、平の試合も観たことがなかったという[2]。, 外見上のモデルはイラストレーターのおおた慶文が描く少女。それを模写したうえに男性的な要素を加えて刃牙の顔が出来上がったという[3]。, 全身にある無数の傷跡は、梶原一騎・中城健の漫画『カラテ地獄変』に登場する死刑執行人レスラーがモチーフ。これは相手を一撃で屠るため身体に傷がない勇次郎と対照となっており、刃牙の精神的な甘さを表している[4]。, 名前の範馬は「ハンマー」から、刃牙は「バキッ!」という擬音から取られている[5]。または、プロボクサーのジャック・ジョンソンをモデルにした映画『ハンマー』から取ったとも[6]。, 第1部のタイトルにはグラップラー(グラップリングの項も参照)とあるが、組技中心のファイトスタイルではない。幼少の範馬勇次郎式トレーニング、専属コーチによる近代的トレーニングから学び、そこから自己流の格闘術を培っている。腕固めや剛体術、カウンター回転蹴りなど多彩な技術を持つが、特にファイトスタイルや技に対するこだわりはなく、対戦相手に合わせて臨機応変に戦う。リアルシャドーの駆使により、若年ながらも凄まじき格闘キャリアを有し、人体や栄養管理、格闘技に関する知識も豊富。他の格闘家の奥義を即座に真似る離れ業も持っている。天才型の父とは異なり、刃牙はあくまで(才能や血筋に恵まれているとはいえ)努力型であるが、戦うことに関する執念は父に勝るとも劣らない。, 幼少期から範馬勇次郎によって過酷なトレーニングを強いられる。その後、最強である勇次郎だけを見つめ、自分に興味を持たない母・江珠の愛情を手に入れるために勇次郎を超えることを目指し、江珠の元で科学的トレーニングに勤しみながら、喧嘩に明け暮れる。ユリー・チャコフスキー、夜叉猿、花山薫、ガイアらとの対決を経て成長を重ね、その中で自分の求める強さが父・勇次郎の求めるそれとはなにか違うものであることを自覚、母の愛を得るために勇次郎と対決するが、圧倒的な力の前に完敗する。江珠は刃牙と勇次郎の戦いの中で母親としての本能に目覚め、刃牙を勇次郎から守ろうと勇次郎に立ちはだかった結果、勇次郎に殺されてしまう。その後、世界各国の格闘家と戦い修行を重ねるが、ブラジルで表格闘技界最強の男・ディクソンから東京ドーム地下闘技場の存在を聴き帰国。徳川光成に直談判して闘技場の戦士となる。, 地下闘技場の戦士となった刃牙は激戦を重ね、無敗の最年少王者として君臨する。その後、神心会空手の大会に参戦し、決勝で末堂厚を下し優勝。地下闘技場では鎬昴昇、マウント斗羽、鎬紅葉らと激闘を繰り広げる。, 一選手として最大トーナメントに参戦。1回戦ではアンドレアス・リーガンとの力比べに勝利。2回戦ではズールの不意打ちの前に一度は敗北を喫すも、ズールの要望により3本勝負となり、金的蹴りでこれに勝利。準々決勝では猪狩完至の策略に苦戦するも、これを退ける。準決勝の烈海王戦では、事前にリアルシャドーを行なった後、勝負に挑む。リアルシャドー通りの展開を刃牙はアンフェアと感じ、自らネタをばらすとその後、範馬の血を目覚めさせ烈海王に勝利。決勝では、異母兄にあたるジャック・ハンマーと対決。激戦を繰り広げた末に、背に鬼の貌を出現させ、ジャックを破り優勝を果たした。, 最大トーナメント終了からしばらく経ったある日、徳川光成から世界各国の刑務所から同時期に脱獄した5人の死刑囚の存在を聞かされる。日本に上陸した死刑囚を愚地独歩、花山薫、烈海王、渋川剛気と共に迎え撃つ。スペックに不意討ちで倒されたり、柳龍光に不覚を取るなどしつつも、松本梢江との関係は進展し、性を通過することによってさらに成長する。その成長により、柳やシコルスキーを意に介さない圧倒的な強さを手に入れた刃牙であったが、柳の毒手による鞭打で毒に冒される。その場では中毒症状が現れず、戦いには勝つものの、これが仇となり、毒に気付いた時には瀕死に陥っていた。近代医学による治療、飛騨での漢方療養を試みるが手遅れで回復には至らず、烈の提案で中国に渡る。, 中国に渡った刃牙は父・勇次郎が中国武術最強の称号「海皇」を決める大会・大擂台賽に参加することを聞き、烈の推挙によって自分もそれに参加する。烈としては、柳の毒手に対する「裏」の属性を持つ毒使いが現れ、それが刃牙と対戦することを期待する側面もあった。トーナメント1回戦において、烈の期待通りに柳と正反対の属性の毒を使う李海王との試合が実現し、彼の毒手によって体内の毒が中和され体調が回復、これを撃破する。その後、烈の心遣いにより山盛りの中華料理と大量の砂糖水を振舞われ、心身ともに完全復活。一方、1回戦で中国勢の負けが多いことに怒りを感じた郭海皇の提案で、大会は中国vs日米連合の対抗戦に変更。病み上がりを通り越して体調が最高の状態で郭海皇の息子・郭春成と対戦し、わずか2秒でこれを撃破した。, 大擂台賽終了後、帰国した刃牙はマホメド・アライJr.からの挑戦を受ける。地下戦士と戦い、レベルアップしたアライJr.と地下闘技場で対戦するが、勝負に対する覚悟の差が決め手となり圧勝。試合後、勇次郎に挑戦を表明し、勇次郎もこれを受諾した。なお、梢江がアライJr.を抱きしめる姿が描かれたが、アライJr.自身は彼女への想いから身を引いており、刃牙とは引き続き良好な関係を続けている。, 勇次郎との決戦に向けて特訓を開始した刃牙は、リアルシャドーで人物大にまで巨大化させたカマキリと対戦し、これに勝利。続いてビスケット・オリバとの対決を求めて、あえてアメリカ大統領誘拐・監禁の罪を犯してアリゾナ刑務所(ブラックペンタゴン)に収容される。そこでかつての最大トーナメント参加者・アイアン・マイケルと再会。ミスター2(セカン)こと純・ゲバルの存在を知る。ゲバルとも対戦を熱望するが、二人にまともに相手にしてもらえない。, その後、ゲバルとオリバの死闘を観戦。ルーザールーズで闘う二人だがそれを茶番にしか見られない刃牙は、観戦していたオリバの彼女マリアに抱きつくという行為で二人を純粋な闘いへ誘った。そして圧倒的実力を見せたオリバが勝利する。闘いの翌日ゲバルは帰国してしまい、オリバと闘いたいが相手にしてもらえない刃牙は自らもミスターアンチェインとなり、さらにオリバを執拗に挑発することで怒りが頂点に達したオリバとの闘いを実現する。, その差が分からぬ程の実力差を味わう刃牙だったが、闘いの最中覚醒し、最終的に正面からの殴り合いで圧倒。オリバに勝利した。, 原人ピクルを巡り、範馬勇次郎らが争奪戦を開始する。当初、刃牙はピクルの底知れぬ力量に気付くが、勇次郎との親子喧嘩が第一のあまり、興味が無い素振りを見せた。しかし、烈海王とピクルの戦いを徳川光成・烈海王本人から聞き、ピクルが噛み付いたり、父親のような比喩ではなく本当に相手を「喰らう」という行為に一転して興味を抱く。そして花山薫の協力を得て対峙するが、かつての夜叉猿の悲劇を思い出してピクルと戦おうと考えた自分を恥じる。しかし、ピクルを前に闘争心を抑えきれなくなり「ごめん」と謝りながら攻撃を仕掛け、これを笑顔で歓迎したピクルから痛烈なキックを見舞われその衝撃から完全にピクルの虜になり眠れない日々が続く。, ピクル戦に向けてリアルシャドーで恐竜と対戦し、再び現れた時には血まみれになっていた。そして、ピクルとドームにて対峙し死闘を繰り広げる。鞭打やリアルシャドーなどピクルの知らない技術を駆使し翻弄。ついに本気を出したピクルに対しても範馬勇次郎を想定したトレーニングを積んでいた刃牙はピクルのパワーに対して技を駆使することで圧倒、勝利寸前にまで追い詰める。だがここでピクルに真正面からのパワー勝負を挑むという悪癖が顔を出し、最後はピクルが思わず繰り出した技によって倒される。ピクルもここで戦意を喪失してしまったため、決着については作中でも見解が割れている。, ピクルとの対戦を終えた後、紅葉の病院で身体検査を受ける。この中で、脳までもが鬼の貌を模した形になっていることが判明する。その後は大きな戦いもない毎日を過ごしていたが、栗谷川との再会や、勇次郎が自宅に訪問した一件、花山に命じられてやってきた柴千春とのケンカなどを通して父に対する自らの思いを問い直し、勇次郎との戦いに向けて心身を整えている。この頃、ゴキブリの驚異的な加速力に着目し、体を液状化させるイメージによって、静止状態から瞬時に最高速度まで加速する技「蜚蠊ダッシュ」を会得した。, 勇次郎を倒すという目標の裏で、一緒に食事をし、普通の親子として団欒を楽しみたいという願望を吐露するようになる。また、自分と勇次郎の戦いは試合や戦争ではなく、そういった団欒の中での何気ない口論から生じる「親子喧嘩」であるべきだと考えている。, 後に、勇次郎から高級ホテルでのディナーに招待された際、4年間抱き続けてきた「なぜ母(江珠)を殺したのか」という質問をぶつけ、それをきっかけとして遂に親子喧嘩に突入。勇次郎の猛烈な攻撃に圧倒されつつも、鞭打によって痛みをこらえさせる、0.5秒の無意識を用いたカウンターでダウンを奪うなど幼少時に比べて成長を見せており、勇次郎もそれを喜んでいる。親子喧嘩は古流技術「虎王」や直前に体得した「蜚蠊ダッシュ」などの技術だけではなく、挑発や手加減、だまし討ちなどの心理的攻撃まで含めて全て出し尽くした挙句、拳による単純な殴り合いに移行。その力比べの末、勇次郎による「抱擁」を受け刃牙は地面に倒れ伏した。, 満身創痍の刃牙を見下ろし、もう十分だろうと考え立ち去ろうとする勇次郎に、刃牙は衰えない闘志により攻撃を繰り出す幻影を見せる。それに対し勇次郎は同じく表現力により幻影の味噌汁を作りだすと、刃牙を起こし団欒を始めた。大勢の見物人が見守る中で始まった「エア夜食」の最中、刃牙は味噌汁がしょっぱいことを指摘。勇次郎は当初誤魔化すものの、思い当たるフシもあり味については渋々認める。, 勇次郎は自分に食事を作らせたこと、味噌汁の味について嘘を付かせたこと、さらには刃牙が幻影のちゃぶ台をひっくり返して味について有耶無耶にすることで、救われたと感じたことなどから、自分のわがままを押し通せなかったことを認め、刃牙に地上最強を名乗ることを許す。かたや刃牙も格闘勝負なら自分が地面に倒れ伏して、勇次郎が立ち去ろうとした時点で決着が付いていたことから敗北を認める。, 父である勇次郎との地上最強の親子喧嘩の後、以前と変わらず熱心にトレーニングを行う反面、地下闘技場での試合では相手を圧倒しつつ欠伸を噛み殺すなど酷く退屈していた。そんな折にクローンとして現代に蘇った剣豪・宮本武蔵と徳川邸にて闘うも、あっさり昏倒させられてしまう。目を覚ました直後に再戦し、一度はジャブでダウンを奪うものの再び敗れた。武蔵を初めて見たとき、刃牙は核兵器並の戦闘力を感じている。, 「武蔵を殺す」「この世に居てはいけない」と公言して地下格闘場で武蔵と再々戦を行う。当初はゴキブリダッシュからのジャブの3段打ちでダウンを奪うが、行動の読み合いとなると技を避けられたり動作を止められたりと苦戦する。試合中には現代の格闘技は殺害こそしないものの、勝者には生殺与奪が握られているという持論を展開した。最後は刃牙の振るった刀を武蔵が両手で受け止めた瞬間、徳川寒子が乱入。寒子により武蔵が成仏させられ、武蔵をこの世から葬ることには成功した。その際に刃牙は寒子に感謝の言葉を伝えていることから、当初からの予定だったようである。, その後、徳川から石炭をダイヤモンドへと変貌させる握力を持つという第二代野見宿禰の存在を聞かされる。, 範馬刃牙 - 範馬勇次郎 - 愚地独歩 - 花山薫 - 烈海王 - 愚地克巳 - ビスケット・オリバ, 板垣恵介 - Child prey - 秋田書店(週刊少年チャンピオン・ヤングチャンピオン) - 餓狼伝 - グラッフリーター刀牙 - バキ最強列伝 - テレビ東京 - グループ・タック, 『グラップラー刃牙』第5巻巻末に平をモデルとして紹介した上で本人のコメントが寄せられている。, トール・ノーレットランダーシュ『ユーザーイリュージョン―意識という幻想』からの引用だが、ノーレットランダーシュは「意識的な情報処理は0.5秒、無意識の情報処理に遅れる」としているだけで、0.5秒以内で起こる出来事を知覚するのは不可能と述べているわけではない(, これはフィクションであり、現実のゴキブリのダッシュ力は、6本足を巧みに用いた特殊な歩き方によるものである。, https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=範馬刃牙&oldid=80313844, 身長:155cm(13歳)→156cm →167cm(17歳)→168cm(18歳), 体重:65〜66kg(13歳、自衛隊の精鋭部隊による推定)→71kg(17歳)→76kg(18歳).