「意見を聞く」の敬語表現とは?職場でよく使う「意見を聞く」の正しい敬語表現を、敬語の種類と使う場面に分けてご紹介します。尊敬語・謙譲語のどちらを使うべきか、誰に対して話すときにはどのような敬語表現が適切か、例を用いて分かり易く説明します。 chokotty[ちょこってぃ] | 知る・比べる・やってみるで、ちょっと幸せに。, 「お聞かせください」「お聞かせ願えますでしょうか」「お聞かせ願います」といった表現はビジネスにおいて相手のご意見等をいただく時に使われる敬語表現になります。ここではそのポイントや使い方を状況に合わせて詳しく紹介していきます。, お聞かせくださいの意味の1つ目として、質問をしたい旨を相手に伝える場合の敬語表現であることが挙げられます。何かを聞きたい時に「教えてください」「言ってください」というような形で相手に伝えることがあるかもしれませんが、丁寧語ではあるものの不十分な敬語表現であると言えます。, 「お聞かせください」という表現は相手に対しての敬意が伝わるだけではありません。「教えてください」「言ってください」という言葉の主体が相手方であるのに対し、聞き手側が主体の言い方になっているため、その物事について聞きたい、教えて欲しいという気持ちが強く伝わる言い回しにもなっているのです。, お聞かせくださいの意味の2つ目として、相手方のご意見が欲しい旨を申し出る敬語表現であることが挙げられます。「お聞かせください」という表現については教えてほしいという要素以外にも、相手の意見を引き出すような意味合いがあり、そういった目的で使われるシーンも数多い言葉になっています。, 相手方の意見を聞くときに「意見を言ってください」と伝えるよりも「お聞かせください」と伝えた方が、相手方の意見を聞き入れるニュアンスが相手方に伝わります。相手の意見を求める時に聞き方を間違えると、相手にとって挑戦的に思えてしまうシーンも少なくありません。, そのため、このようなシーンでは積極的に「お聞かせください」を使っていくといいでしょう。また「お聞かせください」という言葉にも、より丁寧に伝わる言い回しもありますので、そういう言い回しも駆使していけたらなおいいでしょう。, お聞かせくださいの意味の3つ目として、相手の要望を聞き出したい時に使う敬語表現であることが挙げられます。相手が何か望む場合に「何かして欲しいことがあれば教えてください」というような伝え方をすると、ビジネスにおける敬語表現としては不十分に映ることでしょう。, 他の丁寧な言い回しとしては「ご要望がございましたらお申し付けくださいませ」という表現もありますが、丁寧さは十分であるものの相手方の要望を聞きたいという要素にやや欠ける一面もあります。「是非ともご要望をお聞かせ願います」と伝えると、丁寧さはそのままで要望を聞きたいというニュアンスを強く打ち出せます。, お聞かせくださいの敬語や類語の1つ目として「ご意見を頂戴したい」という表現が挙げられます。「ご意見を頂戴する」という言い回しについてはビジネスにおける様々なシーンで使われます。相手方からの意見が欲しい時に「ご意見を頂戴したく存じます」と伝えることで丁重に相手の意見を聞きたい意向を示すことができます。, また「ご意見を頂戴したい」という言い回しは「貴重なご意見として頂戴いたします」といった表現でも使われます。この言い回しはコールセンターにおけるクレーム対応マニュアルによく書かれている言い回しです。お客様のご意見をしっかり尊重したいという意向を最大限に伝える表現になっています。, お聞かせくださいの敬語や類語の2つ目として「ご質問いただきたい」という表現が挙げられます。この表現は「ご質問いただきたく存じます」「ご意見いただきたく存じます」といった形で、相手から引き出したい情報の性質に応じて使い分けることができる表現になっています。非常に使い勝手のいい敬語表現になります。, 「いただきたい」という表現を使うことで、相手方の意見や質問を是非とも聞きたいという強い気持ちを示すことができるので、その意向を相手方に是非とも伝えたいシーンではおすすめの言い回しです。「ご質問いただきたいです」という言葉も丁寧語で少し敬語のニュアンスには欠けますが、使えるシーンは十分にあるでしょう。, お聞かせくださいの敬語や類語の3つ目として「お申し付けいただきたい」という表現が挙げられます。「お申し付けいただきたい」という表現については、特に接客業においてよく使われる表現になります。「ご要望がありましたら遠慮なくお申し付けくださいませ」というような言い回しで使われます。, この表現に関してもう少し要望を引き出すような言い回しにするのであれば「ご要望がありましたら是非お申しつけいただきたく存じます」という言い方になります。「いただきたい」は「いただきたく存じます」と言い換えることで、敬語のニュアンスを強めることができますので覚えておきましょう。, お聞かせくださいの使い方や例文の1つ目として「お聞かせ願えますでしょうか」という表現を紹介します。例文としては「課長のご意見をお聞かせ願えますでしょうか」という言い回しが挙げられます。目上の人から何か意見を引き出したい時やアドバイスを引き出したい時に使われる表現になります。, ただしこの表現に関しては厳密には間違った日本語となります。何故なら「願えます」の「ます」と、「でしょうか」の「です」が2つ同時に使われている二重敬語に該当する表現だからです。とはいえ、この表現は一般的に使われている敬語で、その使用が慣例化されていて許容されている敬語の部類に入ります。, そのため人がこの表現を使っていても間違いだと指摘することは必須ではないですし、また自分自身はこの言い回しを使わなければいいだけの話です。もしもこの表現に近い言い回しを使うなら「お聞かせ願えますか」になります。これでも十分に相手に対して丁寧な言い回しとなります。, お聞かせくださいの使い方や例文の2つ目として「お聞かせ願います」という表現を紹介します。「先日行われました新人研修の状況につきましてお聞かせ願います」といった形で使われます。この表現はビジネスメールなどで使うとやや強制感がある表現になりますが、社内会議等ではその場に合った敬語表現になります。, 「状況についてお聞かせ願います」「ご意見についてお聞かせ願います」「方法についてお聞かせ願います」といった表現で、社内会議の議長を務めれば表現において丁寧さを出しつつも、厳粛に会議を切り回していく印象を周囲に与えることでしょう。こういったシーンでは積極的にこの表現を使っていきましょう。, お聞かせくださいの使い方や例文3つ目として「お聞かせ願いたい」という表現を紹介します。この表現に関しては「お聞かせ願います」よりも相手から「聞かせて欲しい」という気持ちを強く全面に出している言い回しになります。「課長のノウハウを是非ともお聞かせ願いたいです」といった使い方ができます。, また「お聞かせ願います」という表現よりも強制感がなく「お聞かせ願えますでしょうか」といった表現と同じくらい相手に敬意が伝わる表現になりますので、目上の人に積極的に使っていきたい表現になります。目上の人にこの表現を使いながら教えを乞うようにしていくと、目上のモチベーションも上がっていくことでしょう。, お聞かせくださいの使い方や例文の4つ目として「お聞かせください」という表現を紹介します。この表現は通常ぶっきらぼうに聞こえるので使い方に工夫が必要です。例えば「こちらにお名前をご記入ください。それから電話番号もお聞かせください」といった形で会話で他の要望と併せて伝える場合に使う表現になります。, 「昨日の状況についてお聞かせください」「営業方法についてお聞かせください」という言い回しも敬語表現にあたるのですが、少し敬語表現の不足を感じる表現になります。そのためビジネスではこういった言い回しを使うシーンは、失礼にならない状況で失礼にならない相手に限定するようにしましょう。, 相手の意見を聞くポイントの1つ目として、願えますでしょうかや願いますの敬語の使い分けが挙げられます。「願えますでしょうか」「願います」「お聞かせください」という3つの表現を並べても、相手に対する敬意の度合いや、相手に伝わる強制感が変わってきます。状況に応じて使い分けていく必要があります。, 敬語の使い分けというのは「願います」「願えますでしょうか」だけではなく非常に難しく慣れが必要ですが、下記の関連記事はそういった使い分けの仕方が丁寧にまとめられているのでおすすめです。こちらもこの記事と併せて読んでみると、ビジネスでの敬語の使いまわしに役立つことでしょう。.