だが、裁判員の下す判決が必ずしも正しいとはいえない。裁判員が犯行現場の残忍な写真や被害者遺族の涙ながらの懇願などを目にすれば、心情として重い量刑を与えたいと思ってしまうだろう。仮に私が裁判員になったとしても、そのような場面で冷静な判断を下す自信はない。法律の専門家ではない以上、裁判員が法律や判例より情に流されてしまうのは当然なのかもしれない。, 小論文では誰が考えてもこうするべきだという問題は出ない。たとえば、消費税をなくして誰も困らないのであればなくせばよい。日本中の家に太陽光パネルをつけて日本の電力がすべて賄えるのなら、それを促進していけばよい。だが、そう簡単にいかないのには必ず理由がある。利点やメリットとセットで、想定される問題点やデメリットも考える。そのうえでどうするかを述べると深い論になっていく。, 問題点:その分歳入が減るが、財政をどうするのか。いまの社会保障制度が維持できなくなる。結局他の税を上げるか、社会保障などを削るしかない, 現状→利点(こうするとこのような効果やメリットが期待できる)→しかし(だが)+問題点(このような問題、デメリットがある)→(それを踏まえた上で)今後~していくべきだ, 先に問題点や課題から述べたほうが書きやすいケースもあるので、下記のパターンも覚えておこう。, 現状→問題点(~このような課題がある)→しかし(だが)+利点(それはこのようにすれば解決する。それにも勝るメリットがある)→今後~していくべきだ。, 締めの文は結論説明型同様今後のことを書いてまとめる。自分のことであれば、自分は今後~していきたいと抱負や決意を述べる。社会的なテーマでは、今後何をどのようにしていくべきかを述べる。その際以下のことに気をつける。, 先ほどの裁判員裁判のⒶのパターンの最後を考えてみよう。分析②という文章の次にこの文を入れる。, 守秘義務が課されている理由の一つとして自由な発言がしやすいためというのがある。たしかに判決に至るまで誰が賛成、反対で、誰が何をいったかということを公表してしまうと、後から非難にさらされてしまう恐れがあるため、その点には十分配慮すべきではある。だが、そもそも裁判員裁判という制度は国民の裁判への意識を高めるために始めた制度だ。どのような意見が飛び交ったかなどは名を伏せた上で発言できるようにすべきである。そうすることで裁判員裁判という制度にも再び光が当たるようになるだろう。, 大切なのは裁判員裁判を活性化していくことだ。重大事件の判決結果は国民の意識も高く、SNS上やテレビ番組などで議論しているのもよく見かける。ここに実際に裁判員として関わった人の発言が加わればより深みを増すと思うが、現状ほとんどの人は守秘義務のため萎縮してしまい、表には出てこない。裁判に関わった人たちのプライバシーに十分注意を払った上で、裁判員の守秘義務をもっと緩和し、大いに語れる環境づくりをしていくべきだ。, 上の文の内容は守秘義務がなぜあるのかということについて知識がないと書けない。一方下の文はSNSやテレビの話など、知識というより普段の生活で感じたことを書いている。, 小論文には正解がないので、上が正解で下が不正解ということはない。もっというと、この文だけでどちらの点数が高いかも一概にはいえない。全体の流れがあるからだ。, この文は「裁判員裁判への関心が薄れていっている理由は、裁判員裁判の判決結果が二審三審で覆るケースが多いからだ。だが裁判員は法より情に流されるからそれも当然かもしれない」このような流れだ。まとめの文で大切なことは今後どうすべきかを具体的に述べることではあるが、それまでの文の流れを踏まえたものでなければならない。当然、守秘義務についてが中心のⒶのまとめ部分をくっつけてもおかしな文になる。, 必要なのはバランスだ。法の順守はもちろん大前提としてあるが、被害者やその家族、国民感情にも配慮するため裁判員裁判や被害者参加という制度をつくったのであり、そこを軽視しては本末転倒である。制度自体まだ完全ではないことを認め、裁判員裁判で出された判決の重みをどのように考えるのかなどバランスを取りながら問題点を洗い出し、一つずつ解決していくことで永続的に運用できる制度にしていくべきである。, 裁判員は情に流されがちなのはわかるが、かといってそれを軽視しては国民を裁判に参加させる意味がなくなってしまう。この二つのバランスを考えながら、制度を修正していくべきだという流れだ。意見としてよくわかるし、この文だけ読むとまとまっているようには見えるが、前半部で述べている裁判員裁判制度への関心が薄くなっていることについては触れられていない。採点者によっては文章がやや逸れていると判断するかもしれない。この辺が現状説明型の難しいところである。, 必要なのは現行制度の問題点を順次改善していくことだ。法の順守はもちろん大前提としてあるが、被害者やその家族、国民感情にも配慮するため裁判員裁判や被害者参加という制度をつくったのであり、そこを軽視するのは本末転倒である。国会やマスコミ、法曹関係者や法学部の学生、あるいは実際に裁判員を経験した人などがこの問題について積極的に取り上げ、国民全体で闊達な議論をしていかなくてはならない。(私自身も大学入学後、授業やレポートでこの問題について取り上げたり、実際に裁判を傍聴したりして、より考えを深めていきたい。), 国民の関心への問題に立ち返っている点では評価できるが、こちらは「国会やマスコミ~」のくだりがやや他人任せの印象だ。そのため()を加えたが、この辺は字数や好みにもよるので、自分が納得できるように書けばよい。ここまで書けていれば点数もほとんど変わらない。, 【主なサービス】 0000450937 00000 n それぞれ、いくつかの頻出テーマがあるんです。, 政策課題型というのは、「世界や日本、自治体を取りまく社会的な状況や課題について、行政はどんな取りくみを行う必要があるのか」を問うテーマです。, この型の頻出テーマは「少子高齢社会」「環境問題」「地域活性化」など重要なものばかり。, 近年の雇用をめぐる課題と行政が取り組むべき対策について、あなたの考えを述べなさい。, 近年わが国では非正規労働者の数が増加しており、大きな問題となっている。 0000008067 00000 n よいところ、わるいところを客観的にアドバイスしてくれて、だいたいの点数も分かりますからね。, 解答例は平均的な答案として書いています。 h�bbJ0 n f e�z�2��)�8fؓ,���8:K(u�L��"�i��W�h�"n��~�,A~V dY��E �� |�H+ �&8���8�o0h5�0X��P��-����1�aq������8��dW^��� ��x�A��yP���� 0000613172 00000 n 0000111528 00000 n 社会の成熟化や地域コミュニティの希薄化が進んだ現在、住民ニーズは多様化している。 0000001571 00000 n 0000450285 00000 n 0000001690 00000 n 0000013887 00000 n テーマ型小論文の現状分析型の構成はこうなる。現状→分析①(利点)→分析②(問題点)→今後(対策)最初の段落は、結論説明型のようにテーマに対する答えを書くのではなく、テーマの現状、問題点について書く。一般的な小論文の参考書で「問題提起」と呼ば 私はこれまで自分の人生の糧とするため、広報や経理の知識・ウェブ制作技術・ファシリテーションスキル・英語など様々な分野の習得に励んできた。 また地域のイベントの中心的役割を担ったり積極的に参加したりすることで、市民のニーズを深く知ることも重要であると考えられる。 このような施策により求職者と企業が相互に理解を深め、雇用のミスマッチや早期離職を減らし、非正規労働者の増加を抑制する効果が期待される。, 今後、私は行政職員として雇用問題の解決に向けて、地域の実情に合わせて積極的に取り組みたいと考えている。, 制限字数は800文字ていどと少なめを想定して、必要最低限の答案を示しています。 商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。, chokotty[ちょこってぃ]|知る・比べる・やってみるで、ちょっと幸せに。[ chokotty - ちょこってぃ - ].