キツネとのやりとりの中で、王子さまは自分の星のバラと庭で見たたくさんのバラは違うことに気が付きます。 Et je puis devenir comme les grandes personnes qui ne s'intéressent plus qu'aux chiffres.”, 王子さまがB-612番の星を離れた後、王さま、うぬぼれ男、呑み助、実業屋、街灯に火をつける点灯夫、地理学者に出会い、地球では転轍手、あきんどに出会いました。王さまはひどく小さな星で、自分が万物を統治していると思いこみ、うぬぼれ男はプラスイメージの形容詞で評価されることだけを望み、呑み助が酒を飲むのは自分が呑み助である恥を忘れるためで、実業屋は星々を自分の所有物だと思いながら、星のために何かをしたことは一度もなく、地理学者は机上で世界中を知っているのに、実際に行ったことは一度もない……。物語に出てくるのは奇妙でおかしい大人ばかりですが、私たちの日常生活によく似てもいます。, 長い月日を生きてきて、かつては絶対に大人になりたくないと誓った子どもだったのに、ぐだぐたしているうちに、気づいたらもう大人です。心の中の優先順位を入れ替えたり、こだわりを薄めたりして、そうして社会に適合する過程は、決して楽しいものではありませんでした。それには常に子どもだった頃の自分を失うことを伴い、かつてこんな大人のことをどれほど嫌いだったかをも忘れてしまいました。, しかし、どんな大人になるか決める力が自分にはあると知ることも、自分との関係を築く練習になるのです。成長の過程で、自分が嫌いな大人になる必要は、一切ありません。, 「おれの目から見ると、あんたは、まだ、いまじゃ、ほかの十万もの男の子と、べつに変わりない男の子なのさ。だから、おれは、あんたがいなくたっていいんだ。あんたもやっぱり、おれがいなくたっていいんだ。あんたの目から見ると、おれは、十万ものキツネとおんなじなんだ。だけど、あんたが、おれを飼いならすと、おれたちは、もう、おたがいに、はなれちゃいられなくなるよ。あんたは、おれにとって、この世でたったひとりのひとになるし、おれは、あんたにとって、かけがえのないものになるんだよ……」, “Tu n'es encore pour moi qu'un petit garçon tout semblable à cent mille petits garçons. そして時間がたてばたつほど、ぼくはどんどん幸せになるだろう。, 四時になっても君が来なかったら、もう心配で心配で、仕方がなくなる。 児童文学として知られた名作ですが、大人の私たちが読むと、大人になって忘れていたことを思い出すような、心に響く問いかけが隠されているように思います。, 飲み水は一週間分しかなく、故障した飛行機の修理もしなければならなず、途方にくれたまま眠りにつきます。, 彼は自分のいた小さな星を出て、7つの星を旅したのちに地球に来た、「星の王子様」だったのです。, この物語の最初の翻訳本、岩波少年文庫 内藤濯訳 には大蛇のことを「うわばみ」と訳されていました。, 「きみたちのためには死ねない。もちろんぼくのバラだって、通りすがりの人が見れば、きみたちと同じだと思うだろう。でもあのバラだけ、彼女だけが、きみたちよりもたいせつだ。ぼくが水をやったのは、あのバラだもの。ガラスのおおいかけてやったのも、あのバラだもの。ついたてで守ってやったのも、毛虫を(蝶々になるのを待つために二、三匹残した以外)やっつけてやったのも。文句を言ったり自慢したり、ときどきは黙りこんだりするのにまで、耳をかたむけてやったのも。だって彼女は、ぼくのバラだもの」, 「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」, 恋愛関係や友人関係といった、対人関係だけでなく、仕事や使っている物なども含む大きな意味の「愛」について、いつの間にか忘れてしまっていたことを思い出さしてくれた言葉でした。, この言葉は、最後の王子様との別れ際のとても素晴らしいプレゼントに繋がっていました。, 「きみが星空を見上げると、そのどれかひとつにぼくが住んでるから、そのどれかひとつでぼくが笑ってるから、きみには星という星が、ぜんぶ笑ってるみたいになるっていうこと。きみには、笑う星々をあげるんだ!」, オリエンタルラジオの中田敦彦さんの解説によると、宮崎駿監督はこの本のファンで、「天空の城ラピュタ」の主題歌「君をのせて」の歌詞に引用したそうです。, 王子様の星のバラは、わがままを言ったり、見栄を張ったりしていましたが、王子様との別れ際に「あなたを愛してる」と告白します。, ある日、YouTubeで音楽をジャンルごとでランダムに1時間ほどにまとめられたチャンネルを聞いていました。, ジャンルは70年代から80年代の洋楽だったので、いままで全く聴いたことがありませんでした。, そして、そのジャケットがボロボロの中古品のレコードは、たいせつな宝物になっています。, 王子様は地球に来るまでに、6つの星で6人の人と出会い、いずれも話が合わずにすぐに立ち去ってしまいます。, 威張りたがり屋の王様、賞賛が欲しい大物気取りの男、酒びたりの男、星の数(お金)にしか興味がない実業家、ただ指示に従って仕事に明け暮れる点灯人、地理の知識以外興味がない地理学者。, 生きていくうえで、ある程度の欲は必要ですが、人生を本当に幸せにするには、花が美しいとか、誰かと過ごす時間が楽しいとか、お金や権力、名声などではない、目に見えないものが大切だと思います。, モレスキン 手帳 日記 星の王子さま 2020年1月始まり 12ヶ月ウィークリーダイアリー ハードカバー ポケットサイズ DPP12WN2Y20-e, この記事に記したことは、今の私が感じたことですが、何年か後や、感情が違う時に読むとまた別の感想になると思います。, 最近、仕事を辞めて、転職先が決まった友人と会う機会がありましたので、私はこの本をプレゼントしました。, 次の職場では、王子様のようにそんな人の事なんて気にせず、もっとたいせつに思える事を見つけてほしかったからです。, あなたもぜひ、これから何か新しいことに挑戦する人や、人間関係で悩んでいる人が身近にいれば、この本を送ってあげて下さい。, 今回の書評では、平成18年4月1日発行 新潮文庫 河野万里子さん訳 のものを参考にいたしました。, この巻末の「訳者あとがき」にはサン=テグジュペリの生涯と他の作品の紹介がされています。, 「夜間飛行」「人間の土地」「戦う操縦士」など、サン=テグジュペリが残した作品を読みたいと思います。. Follow @dujtcr77 !function(d,s,id){var js,fjs=d.getElementsByTagName(s)[0],p=/^http:/.test(d.location)? この時間こそが、たった1つの自分のバラを他とは異なる1番のバラにしていることを悟ります。, こんな話を聞きながら、飛行機を修理していた「ぼく」。 相手を大切にしながら過ごした時間が 少しずつ相手を「運命の人」にしていく, この人をこれからずっと大事に大事にしていくことで、自分にとって運命の人にしていく。, 仕事や勉強に夢中になればなるほど、王子さまの言葉をわすれて<ビジネスマン>になってしまう自分がいるんですね。, 頑張り過ぎている、頭で考えすぎている、そう感じる度に読み返して、大切なことを思い出したい本です。, あまりボリュームのある本ではなく、英語も難しくないので英語版で読むのもおすすめです。, 『星の王子さま』が好きすぎて、箱根にある「星の王子さまミュージアム」に行ってきました。, 「星の王子さまミュージアム 箱根 サンテグジュペリ」原作ファンにはたまらないがちょっと気になることが…. ショックを受けて泣いてしまいます。, そのとき、キツネが姿を現しました。 90万人の実業家、 Et je n'ai pas besoin de toi. Mais à elle seule elle est plus importante que vous toutes, puisque c’est elle que j'ai arrosée. とても王子さまらしい表現でグッとくるものがあります。, テレビ朝日の『しくじり先生 俺みたいになるな‼』ではオリラジの中田さんが「今だから読みたい文学」として『星の王子さま』を取り上げました。, 名言のところでも紹介したように、王子さまは自分の星のバラはその過ごした時間のためにたった1つのバラなんだと気が付きました。, 「運命の人」とは突然出会うわけではない Tu seras pour moi unique au monde. 星の王子さまは、「関係」を語る物語だった。自分との関係、友達との関係、恋人との関係、万物との関係、宇宙との関係に関する哲学を見ていこう。, だれかが、なん百万もの星のどれかに咲いている、たった一輪の花がすきだったら、その人は、そのたくさんの星をながめるだけで、しあわせになれるんだ。, "si tu aimes une fleur qui se trouve dans un etoile, c'est doux, la nuit, de regarder le ciel. ", 孤独は、あなたがどこにいるかとか、誰がそばにいるかとは関係のない、一種の心理状態のことです。人間は群れる生き物ですが、人は一人で生まれ、生まれた瞬間から誰もが例外なく、自己と共に生きる方法を学ばねばならないのです。, 孤独から解放される方法は、逃げることではなく、人が集まる場所に無理やり入っていくことでもなく、孤独と向き合い、孤独を感じている自分を受け入れる練習をすることかもしれません。孤独によって自分に向けられた攻撃や否定は横に置いておいて、自分に言い聞かせましょう。「私が嫌な人間だから孤独になっているわけではなく、誰しもが自分の孤独と向き合わないといけない」, 孤独の存在を感じれば、誰にでも孤独を感じなくていい理由が見つかります。ひとりを好きになる必要はありませんが、もうひとりぼっちの自分を恐れたりはしなくてもいいのです。, 「友だちを忘れるというのは、かなしいことです。だれもが、友だちらしい友だちをもっているわけではありません。それに、ぼくも、そのうち、数字しかおもしろがらないおとなと、同じ人間になるかもしれません」, “c'est triste d'oublier un ami. Mais ce sera comme une vieille écorce abandonnée,Ce n’est pas triste les vieilles écorces…”, 私たちは、生や、愛や、死を語ります。王子さまは目を閉じる前、キツネを想い、バラを想い、星を想い、飛行士を想います。最後に木が倒れるようにして、王子さまの意識はその重すぎる身体を離れ、もっと自由な場所へ行きました。, 「もし、このところを、お通りになるようでしたら、おねがいですから、おいそぎにならないでください。そして、この星が、ちょうど、あなたがたの頭の上にくるときを、おまちください。そのとき、子どもが、あなたがたのそばにきて、笑って、金色の髪をしていて、なにをきいても、だまりこくっているようでしたら、あなたがたは、ああ、この人だな、と、たしかに御察しがつくでしょう。そうしたら、どうぞ、こんなかなしみにしずんでいるぼくをなぐさめてください。王子さまがもどってきた、と、一刻も早く手紙をかいてください……」王子さまは軽快に去り、飛行士の心に深いつめあとを残しました。『星の王子さま』の最後の1ページに、飛行士は再び同じ風景を描きました。しかし、そこにはもう王子さまはいません。王子さまが消えたアフリカの砂漠は、飛行士にとって一番美しく、一番かなしい景色になったのでした。, 人としてこの世に生を得て、生まれたその瞬間から始まるのが、死へ向かうということです。必ず、この世を去る日が来ます。しかし、どのようにして世界とお別れするか、誰を想いつつ微笑みながら去るか、決めることができます。ある人が王子さまを覚えているのと同じように、誰かが自分のことを覚えているとしたら、長かったり短かったりする人生という名の冒険の旅に出た甲斐もあるでしょう。, 星の王子さまという物語で、表現されているのは関係についてで、私たちの人生で起こっている出来事なのです。, 人生は長いです。大人へ変わる道を、飼いならし飼いならされる道を、孤独と相愛の道を歩みます。誰もが、自分が思うほど孤独ではありません。B-612番の星にあるバラが、ヒツジに食べられていやしないかと、私たちが心配しているころ、もしかしたら王子さまも、はるかかなたの星空で、私たちに向かって微笑んでいるかもしれません。, あなたのメールアドレスにメールを送信しました。 読者登録の承認のため、届いたメールのリンクをクリックください。, 「いい子ちゃん」はもう要りません!心に響くTEDスピーチ:女の子に完璧を求めないで、冒険させましょう. 飲み水は1週間分しかなく、それが尽きる前に飛行機を修理して砂漠から脱出しなければならない。, そんな死の瀬戸際で不安を抱えるぼくは翌朝、不思議な恰好をしたひとりの男の子と出会います。, その男の子と話ているうちに、彼は<小惑星B612>からやってきた王子さまであることを知りました。, 王子さまの星は家くらいの大きさで、そこには3つの火山とバオバブの木と、そしてたった1輪のバラが咲いているだけでした。 On ne peut pas mourir pour vous. Mais, si tu m'apprivoises, nous aurons besoin l'un de l'autre. Bien sûr, ma rose à moi, un passant ordinaire croirait qu'elle vous ressemble. 王子さまは自分の星に咲くバラを美しく感じ、大切に世話をしていました。, そう思い王子さまが訪れた7番目の星は「地球」でした。 自分の星を離れた「王子さま」は地球で「僕」に出会うまでに6つの星を旅してきました。 それぞれの星について見ていきましょう。 1つ目の星は、「王様」がたった一人で住んでいる星でした。 その後、王子さまが長い時間をかけて砂や、岩などを横切って歩いていきました。, 王子さまはバラは世界にたった1つ、自分の星のあのバラしかないと思っていたので、 あなたの心に残る本はなにですか?と聞くとたいていタイトルのあがる本があり、その中の1冊が『星の王子さま』だ。作者のサン=テグジュペリはフランス国籍を持ち、… 『星の王子さま』は彼の書いた長編小説で、世界200以上の国と地域で出版・翻訳されています。 一輪のバラのわがままを愛す:星の王子さまが教えてくれた6つの「関係」の課題 星の王子さまは、「関係」を語る物語だった。 自分との関係、友達との関係、恋人との関係、万物との関係、宇宙との関係に関する哲学を見ていこう。 1年前と星の配置がまったく同じ時にヘビに噛まれることで、身体を置いて自分の星に帰るとのこと。, 「キミが夜空にまたたく星を見るとき、ボクがそれらの星のうちのひとつに住んでいて、そこで笑っているから、キミには、全部の星が笑っているように見えるはずだよ。, つまり、キミにとって、星っていうのは、何よりもまず、笑う存在だっていうことになる」, 「バラ色のレンガでできた、とても美しい家を見ました。窓にはゼラニウムの花が飾ってあり、屋根には鳩がとまっていました。」, そんなふうに何の役にも立たないとげを、どうしてバラがずっとつけてきたのか、その理由を知ろうとすることが、それほど大切なことじゃないって言うの?, 主人公の「ぼく」が故障したエンジンを修理している途中、王子さまはしつこく質問をします。, 「そんなことわからない」と言うような質問を繰り返され「ぼく」は怒ってしまいました。, あの人は、きっと、<王様>や、<うぬぼれや>や、<酔っ払い>や、<ビジネスマン>からは馬鹿にされるだろう。, この星は1分間に1度回転するため、その点灯夫は1分間のあいだに火を点けたり消したりしなければならず、休む暇がありません。, 自分の命令に従わないことが許せない<王様>、自分を崇めさせる<うぬぼれや>、星を所有しようとする<ビジネスマン>。, 点灯夫は、きっとこの人たちには馬鹿にされるけど、王子さまは友達になれるのはこの点灯夫だけだと感じます。, もし、君が、午後の四時に来ることになっていたら、三時ごろからぼくは嬉しくなる。 Tout le monde n'a pas eu un ami. 'http':'https';if(!d.getElementById(id)){js=d.createElement(s);js.id=id;js.src=p+'://platform.twitter.com/widgets.js';fjs.parentNode.insertBefore(js,fjs);}}(document, 'script', 'twitter-wjs'); ✔ ビットコイン投資に乗り遅れるな!会計士が仮想通貨のはじめ方をわかりやすく解説する. 750万人の酔っぱらい、 Et tu n'as pas besoin de moi non plus. ", フランス語を学び、星の王子さまを読み返してから、このことばを見たとき涙が出そうになりました。一輪の花を愛することも、誰かを愛することも、ただ、わがままな理由があるだけなのかもしれません。誰かを愛すると、「私」と「私たち」という2つの次元にまたがった感覚があります。一瞬にして、宇宙のように果てしなく続く恒常が見つかるのです。, 星の王子さまを読み返して、作品のテーマは「関係」であるとようやく気がつきました。自分との関係、友人との関係、愛する人との関係、万物との関係、宇宙との関係。関係を築くと、私たちは自分の存在を感じられます。誰かにとっての星空にある花に喜んでなってあげられること、宇宙にちっぽけで巨大な印を残せることは、どれだけ幸福なことかと思えます。, 『星の王子さま』が好きな人は、繊細で優しい心の持ち主だと思っています。星の王子さまが私たちに残してくれた、人生の6つの「関係」の課題を見ていきましょう。, 「『砂漠って、すこしさびしいね……』『人間たちのところにいたって、やはりさびしいさ』と、ヘビがいいました」, "On est un peu seul dans le désert...On est seul aussi chez les hommes, dit le serpent. 王子様の星のバラは、わがままを言ったり、見栄を張ったりしていましたが、王子様との別れ際に「あなたを愛してる」と告白します。 でも、「行くって決めたのなら、もう行って」と決して素直な告白で … Je ne suis pour toi qu'un renard semblable à cent mille renards. 反対に会えるはずの人が時間通りにやって来ないとソワソワしたり。, この世にバラが一輪しかないと思っていた王子さまは地球に咲く無数のバラを見てショックを受けます。, 王子さまのバラと他のバラには「バラのために使った時間」という決定的な違いがあるのです。, だけど、キミたちを全部合わせたとしても、ボクのバラにはかなわない。あのバラは、たった一輪でも、キミたち全員より重要なんだ。, なぜなら、ボクが、水をやったり、ついたてを立てたり、ガラスの器をかぶせたりして世話をしたからだ。, 転轍手から話を聞いて王子さまが出した結論は「子どもたちがけが自分の行き先を知っている」というもの。, 人間たちは、急行列車に乗り込むけれど、自分たちが何を探しているのかわかっていない。, キミが夜空にまたたく星を見るとき、ボクがそれらの星のうちのひとつに住んでいて、そこで笑っているから、キミには、全部の星が笑っているように見えるはずだよ。, つまり、キミにとって、星っていうのは、何よりもまず、笑う存在だっていうことになる。, あらすじでも紹介したこのセリフ。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}). 星の王子さまのバラの品種を考えてみているときに、サン=テグジュペリの妻コンスエロの本「バラの回想 夫サン=テグジュペリとの14年」が出版されていることを知ったので読んでみた。「星の王子さま」に出てくるバラは、サン=テグジュペリの妻コンスエロ 46万2511人の点灯人 実際に「星の王子さまミュージアム」に行くと、様々な言語で書かれた『星の王子さま』が展示されています。, パイロットがサハラ砂漠に不時着し、 3億1100万人の大物気取り、 解説>小惑星b612からやってきた星の王子さま。バラの花と喧嘩して、見聞の旅にでる。6つの惑星を経て地球に着いた王子さまは、砂漠に不時着したパイロットと友達になる。そして大切なものは心で見なくちゃいけないことを知り、星に帰っていく。子供から大人に贈るファンタジーな宝物。 飛行機がなおったことを王子さまに知らせにいくと、そこでは王子さまとヘビが話していました。, 地球に来てもうすぐ1年になる王子さま。 Puisque c’est ma rose. そこで他の星から来た王子さまと出会うところから物語が始まります。, 『星の王子さま』を読んだことのない方や、既によんだ方のおさらいとしてあらすじを紹介したいと思います。, 操縦士の「ぼく」は、サハラ砂漠に不時着します。 Je serai pour toi unique au monde.”, 星の王子さまで「apprivoiser(内藤訳では「飼いならす」「仲良くする」)」という単語を学びました。なんと美しい単語だろうと思ったのです。人と人の関係も、喜んで飼いならすことと、飼いならされることがすべてで、そこからふたりの間に唯一無二の意義とつながりが生まれます。ただの人間が、世界中の誰とも違う人間に変わり始めるのです。, 人は飼いならすことが好きです。それはへその緒の繋がりのようで、それによって人はただの人間ではなくなり、相手と同じ空気を吸い、同じ人間模様を見て生きていきます。人は飼いならすのが好きなのに、それには責任を伴うことを忘れがちです。キツネは王子さまに警告します。「めんどうをみた相手には、いつまでも責任があるんだ。まもらなけりゃならないんだよ、バラの花との約束をね……」。, 私たちはキツネに似ています。飼いならされたから、麦畑を見ては王子さまの金色の髪を思い出すのです。飼いならされた人は、涙を流すリスクを負って、自分の世界をかるく相手に受け渡します。, 「あんたたちは美しいけど、ただ咲いてるだけなんだね。あんたたちのためには、死ぬ気になんかなれないよ。そりゃ、ぼくのバラの花も、なんでもなく、そばを通ってゆく人が見たら、あんたたちとおんなじ花だと思うかもしれない。だけど、あの一輪の花が、ぼくには、あんたたちみんなよりも、たいせつなんだ。だって、ぼくが水をかけた花なんだからね」, "Vous êtes belles, mais vous êtes vides, leur dit-il encore. 7000人の地理学者、 王子さまの星のバラは、王子さまと一緒の時間を過ごし、一生懸命面倒もみてやった。 ", 王子さまは、地球にはB-612番の星のと全く同じバラがたくさんあることに気づいて、悲しみました。そうして、バラの誇りは理屈に合っていないと感じ、王子さまは草原で泣き出してしまいました。これはあの風景によく似ています。恋愛関係があるタイミングを迎え、愛するあの人が実はたいして特別ではなく、代替可能な人間で、忘れられる人間なんだと、急に悟ったときです。そうして、関係が破滅に向かっていると気づくのです。, キツネは王子さまにこんな秘密を教えます。「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思ってるのはね、そのバラの花のために、ひまつぶししたからだよ」愛するあの人は特別でもなんでもないかもしれませんが、本当に代わりがきくのは、あなたが相手のためにかけたいと思える時間と、お互いのために与えたいと思える時間なのです。, ひとつの関係を構築するとき、盲目に愛するだけではいけないし、相手が特別だから愛しているというだけでもいけません。相手の良い所も悪い所も全てわかって、お互いが特別な人間ではないと知ったうえで、それでも、この先の道を共に歩んでいきたいと思うべきなのです。お互いがお互いにとってのバラだからです。, 「ぼくは、あの星のなかの一つに住むんだ。その一つの星のなかで笑うんだ。だから、きみが夜、空をながめたら、星がみんな笑ってるように見えるだろう。すると、きみだけが、笑い上戸の星を見るわけさ」――サン=テグジュペリ『星の王子さま』, "Quand tu regarderas le ciel, la nuit, puisque j’habiterai dans l’une d’elles, puisque je rirai dans l’une d’elles, alors ce sera pour toi comme si riaient toutes les étoiles. 王子さまは地球を見てこんな感想をもちます。, 地球には 111人の王様と がいる。, 地球の砂漠に降り立った王子さまはまずヘビに出会います。 幸福っていうのがどんなものか、ぼくは知ることになるだろう。, だけど、もし、君がやって来る時間がわからなかったら、ぼくはいつ心の準備をすればいいのかわからない…, 会いたい人に会う直前って、なんともいえないワクワクがあります。 ", 広い宇宙の中に、必ずひとつはあなたが笑っていられる理由があります。私たちはそれを探すために、出発するモチベーションを作ります。自分はただただ、ひとりで生きているのではなく、自分の存在は出会いの積み重ねによる必然で、人生とはとめどない模索の中で意義がみつかるものだと深く信じています。, 「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」王子さまはキツネがこう言っていたことを思い出し、飛行士にもそう話します。星が美しいのは、目に見えない一輪の花があるから。砂漠が美しいのは、ことばにできない何かが、ひっそりと光っているから。, 人生はきっと、私たちが想像するよりはるかに単純です。目を閉じて、あなたが笑っていられる理由を心で探し、長い道のりを歩み、愛し、傷つき、苦しみ、わけがわからなくなって、あなたも誰かの人生のなかで、光を放つ美しい存在になるのです。, 「ね、遠すぎるんだよ。ぼく、とてもこのからだ、持ってけないの。重すぎるんだもの。でも、それ、そこらにほうりだされた古いぬけがらとおんなじなんだ。かなしかないよ、古いぬけがらなんて……」, “C’est trop loin,Je ne peux pas emporter ce corps là.C’est trop lourd.